自 動 車 購 入 の 基 礎 知 識
   
  自動車購入の基礎知識
  実車を見る
  1. お店についてもチェックしよう
  2. プライスボードの見方
  3. 実車をチェックする
    
   
自動車購入の基礎知識 / 実車を見る / 3.実車をチェックする

 
外装 

見た目のキレイさにだまされるなというのは中古車選びの鉄則。
でも、第一印象ってのが案外頼りになるってのも事実だ。
細かい部分より、まずは遠くから全体のバランスを見てみよう。
不自然な印象がなかったら、今度は近寄って各部のバランスを見る。
ポイントは各ボディパネルの継ぎ目が揃っているかどうか。
これでかなりの部分が見極められる。
また、販売店では、ボディの外観はキレイに仕上げていても、下回りまではまず手を加えていないもの。
ボディのウラをのぞき込んで、 フレーム に大きなキズがないか確認しておこう。
服が汚れるのを気にしてたら、確実なチェックはできないぞ。
このほか、フロントガラスやライト類のひび割れは小さなものでも 車検 に通らなくなってしまうから要チェック。
割れていなくても、レンズの内側に水滴がついていたり、汚れがたまっているのはシールが劣化するなどで機密性が落ちている証拠だ。
リアのコーナーランプなどは見落としがちなのでよくチェックしておこう。 

内装 

中古車を買ってみると、一番気になるのは外観よりもインテリア。
走行距離による差が確実に現れる部分でもある。
ステアリングやペダルの摩耗程度、運転席と助手席のクッションのへたり具合の違いなどを確認しよう。
また、シートのがたつきや生地の破れ、タバコによる焦げ跡があるかどうかも見逃さないように。
シートの破れなどは、修理を依頼しても不可能なことが多いのだ。 

装備 

ある程度室内の状態をつかんだら、次に運転席に座ってエンジンをかけ、装備のチェックを。
サンルーフ、ウインカー、ハザード、パワーウインドウ、エアコン、オーディオなど、とにかくスイッチのあるものはすべて動かしてみる。
この時点で見つかった不具合は納車までに直してもらえても、購入後だと保証の対象になっていないことがあるし、保証が効いたとしてもいちいち店に持ち込むのは面倒。
オーディオは手持ちのCDやMDを持参してかけてみよう。
また、カーナビはソフトのバージョンを確認しておきたい。
あんまり古い地図で、しかもバージョンアップもできないものだとナビの意味がないからだ。 

エンジン 

なんといってもエンジンはクルマの命。
実際に試乗しなくても、その場でエンジンをかけてみたり、エンジンルームを見るだけでもかなりのことが調べられるのだ。
まずは運転席での装備チェックでエンジンをかけた状態のままクルマを降り、排気ガスが透明になっているかどうか見てみよう。
エンジンが暖まっているのに白や黒の煙が出ているのはトラブルの可能性が高い。
それが済んだら、ボンネットを開けてエンジン音を確認しよう。
不自然な異音がないか、振動が出ていないか。
次にエンジンを止めて、エンジンルーム内のチェックだ。素人でもわかりやすいのは油脂類。 
ブレーキフルード や パワステフルード などが濁っていないか、量は適当か。
また、見ることができるならファンベルトやホース類にヒビが入っていないか。
オイルキャップを開けて、中に覗くメタルに茶色い スラッジ がついていないか。 
冷却水 が漏れた白く粉を吹いたようなあとはないか。
このあたりはメカに詳しい友達に最初だけでも付き合ってもらうといいだろう。
オイルのにじみについてはそれほど神経質になることはないけれど、しばらくエンジンをかけただけで、クルマの下にオイルのシミができているようなら購入は避けよう。
このほか、エンジンルーム内の塗装が左右で違っていたり、パネルの溶接部に歪みが出ているものは修復歴を判断する材料になる。
特に車両状態評価書でフロント側に修復のあるものは、どのあたりから修復されているのかよく見ておきたい。 

試乗 

試乗は中古車選びの最終確認。
あれもこれもと気軽に乗るのでなく、それまでに全てチェックした上で、どうしても走らないとわからない項目を確認するためのものと考えたい。
また、ナンバーが付いていないクルマは当然試乗は不可能。
クルマを置いた状態でエンジンをかけて、できるだけのことをチェックするしかない。 
試乗できる場合も、 任意保険 に入っていないのだからとにかく安全第一。
スポーツカーだからって全開するなどは論外。
それよりもステアリングを直進位置にしてまっすぐ走るかどうかを見たり、ATの シフトショック を確認したり、ブレーキの効きを確かめたりすることの方が大事だ。